多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

2021年8月のブログ記事

  • 九陰白骨爪という技

    香港の作家金庸の「倚天屠龍記」という武侠小説のドラマ版です。周芷若という女性が、九陰白骨爪という恐ろしい技を使っています。中国の武侠小説では、強い女性が多いですね。 绝世高手欺负小姑娘,没想到小姑娘学会了九阴白骨爪,把大师姐暴打一顿

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  • 戯曲「茶館」冒頭部分、老舎

    中国の代表的作家老舎(1899-1966) の作品「茶館」の冒頭です。  こういう大きな茶館は今はもう見られないが、 数十年前は各都市に最低一つはあった。そこでは茶と菓子、軽食を出している。鳥を飼っている人たちが、毎朝ガビチョウやコウライウグイスを連れて散歩した後、そこで足を止め、茶を飲んだり、鳥... 続きをみる

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  • 偽茶、金受申

     北京の西山一帯に籠を担いでいる山の人がいるが、いわゆる山茶をそこで売っているのである。価格が安いので、村民は先を争うように買って飲む。その後北京の茶の店が低級の茶として扱うようになり、偽茶と呼ばれるようになった。山茶は北京西部の山中に産し、南に行くと徐々に少なくなる。山茶の原料は最初はハナズオウ... 続きをみる

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  • 天龍八部宣伝動画

    劉亦菲[2008.11.12]日本天龍八部官網:劇情簡介part3 (日文版) 金庸の傑作「天龍八部」(日本語版)の紹介ビデオです。 「武侠小説」と呼ばれています。 天龍八部 DVD-BOX 1+2 10枚組 日本語字幕 dozuruiri おもちゃ

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  • 中国の大学入試問題(2021日本語)

    中国では大学入試の際、外国語に日本語を選択することができます。その2021年の問題です。最初の問題は「聞き取り」ですが、音源は割愛しています。 https://r.binb.jp/epm/e1_191040_18062021152737/

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  • 苦い茶について、周作人

    ……が、愉快なこともあった。以前私が苦い茶について書いたことを覚えていた友人が、特殊な茶葉をついでに買い、送ってくれたのだ。よく知っている友人で、好意にはとても感謝しているが、その茶は非常に苦く、多くは飲めなかった。  友人によれば苦丁茶というそうだ。 本を調べてみたが、日本の本にしか載っていなか... 続きをみる

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  • 紹興の食べ物、孫伏園

     以前雲南の友人である潘孟琳さんがこんなことを言っていた。竹籠を二つぶら下げた天秤棒を担いだ行商人が雲南にいて、いつも「売ってるよ!」と叫んでいる。その行商人の大部分は紹興の人で、売っているのは紹興の食べ物ばかりだ。乾燥野菜や干したタケノコ、茶葉や腐乳(豆腐を発酵させてから塩に漬けたもの) などだ... 続きをみる

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  • 塩茶、周作人

    中国では茶を飲む習慣は漢時代にすでにあったようだ。漢時代の文学者王子淵の「僮約」に五都で茶を買う話が出てくるが、今とは飲み方が異なっていたことがわかる。唐時代の人は茶を淹れるときにショウガと塩を使っていた。薛能の詩に「塩よりショウガを入れるほうがいい」と記され、蘇東坡は「茶にはショウガを入れるのが... 続きをみる

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  • 揚州の食、朱自清

     揚州といえば、食事がおいしいところだと考える人が多い。そのとおりだ。北平で江蘇の料理というと、甘ったるいものと思っている人が多い。 が、淮安と揚州の料理を知れば、、江蘇料理は甘いものだけではないことがわかる。でも山東料理のようにあっさりしておらず、油っこいと思われるかもしれない。実は本当に油っこ... 続きをみる

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  • 茶のスープ、周作人

    ……が、(古人は)何を食べていたのか?調べようにも本がない。日常の雑事については書くのが面倒なので、記載が極めて少なく、まったく様子がわからない食品も往々にしてある。これはとても残念なことだ。今、範囲を少し狭くして、一つか二つのことについて、過去と現在を関連付けてみよう。  「水滸伝」の中で王おば... 続きをみる

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  • 菊の花に旧居を思う、張恨水

    晩に夢を見た。七人か八人の友人とともに丸いテーブルを囲み、菊花鍋を食べているのだ。おいしく食べ始めたら、何かの音で目が覚めた。目を開けると、テーブルに置いたランプの炎はまるで豆粒のようで、ぼやけた影を部屋に落としていた。窓の外に見えるチガヤの軒が、西北の風に吹かれてかさかさ音を立てていた。竹をはめ... 続きをみる

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  • 何容さんの禁煙、老舎

    ここで言う煙草は紙巻き煙草であり、アヘンではないことをまずはっきり言っておく。  一昨年の八月、武漢から重慶に来るまで、私は何容さんとずっと同じ部屋で過ごした。二人とも「大前門」 か「使館」 という紙巻き煙草を吸い、「英」はおいしいと思わなかった。重慶についてから、「英」の質が変わったのか、だんだ... 続きをみる

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  • 喫煙を語る、朱自清

    「喫煙にいいところがあるのか?チューインガムのほうがいい。甘くておいしいから」と言った人がいる。言うまでもなく、この人は素人だ。チューインガムも悪くはないだろうが、女や子供の好物で、男は好かない。アメリカは違うようだが、どんなことにも例外はある。チューインガムをずっと噛み続けるのは上品ではない。動... 続きをみる

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  • 軒下で焼き肉を味わう、張恨水

     北平の「松のたきぎで焼いた肉」を食べたことのある人がいるだろうか?現在はミカン類や菊の花の露店がいろいろなところに出ているが、これを味わったことのある人なら、北平にあこがれるはずだ。  伝えられるところによれば、松のたきぎで焼いた牛肉こそ北方の大陸の味であり、食べる際には単に味を舌で感じ取るだけ... 続きをみる

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  • 四川の担々麵、張恨水

     担々麵には二種類あり、四川の人であろうとなかろうと、みな好む。第一は、街路に沿って売っているものだ。前にコンロと鉄の缶を置き、後ろに戸棚を置いている。戸棚の引き出しに麺類とワンタンを入れ、その上に醤油や酢などの調味料を入れた皿や瓶を置いている。調味料の多くは粉末なので、他の土地から来た人はどうい... 続きをみる

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  • 薬酒、周作人

     唐時代の「姚少監詩集」を読むと、薬という字が多く詩に入っている。数えてみると、全十巻の中の五十五句がそうであり、「武功県中作」三十首の中に五か所だ。かなり多いといえる。私が最も好きなのは「春に遊ぶ」の中の「薬草新苗を長ず」という言葉で、「昊天玄都観に遊ぶ」の中の「風定まりて薬香細し」という言葉は... 続きをみる

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