多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

豆腐と凍り豆腐

豆腐

 乾燥した豆を軽くひいて皮を剥き取り、ふるいわける。それを洗った後水に浸し、ひいて豆乳状にして、紬でこしとる。豆腐ができても、湯葉を捨てないようにする。湯葉にこそ豆腐の精髄が含まれており、それを捨てるとまずい豆腐になってしまう。ニガリをきちんと使い、圧縮して水分を除くといい豆腐ができる。

 豆腐には「寒」の性質があり、高タンパクで低脂肪、血圧と血中脂肪、コレステロールを下げる作用がある。老人と子供にもよく、健康に効果のある食べ物だ。伝えられるところでは、豆腐は紀元前164年に漢の高祖劉邦の孫、淮南王劉庵が発明したものだ。毎年九月十五日、劉安の故郷安徽省淮南では豆腐文化節が開催されている。


凍り豆腐

 冬の寒さが厳しいとき、水を張った容器に浸した豆腐を室外に一晩置いておく。水は凍るが豆腐は凍らず、豆腐の豆臭さが抜け、いい味になる。

 水に浸さず、豆腐を自然に凍らせてもいい。そうすると豆腐全体に蜂の巣状の穴ができる。きれいに洗った後、スープに入れたり、油で炒めたりする。どんな料理にも合う。

 凍り豆腐とは新鮮な豆腐を冷凍してできるもので、内部組織が変化して、蜂の巣のようになり、灰色になる。穴や隙間ができて弾力性がつき、栄養豊かで味もいいが、タンパク質やビタミン、ミネラルはあまり破壊されない。鍋料理や炒めてから餡掛けにすらと美味しい。解凍、脱水した凍り豆腐は海綿豆腐とも呼ばれ、水分の含有は1パーセント以下で、保存が効く。人体の脂肪を破壊する酸性物質が形成されているので、脂肪分の排泄やダイエットに効果がある。

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