多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

北京のカエル料理、金受申

 カエルには、オレンジヒキガエル、トノサマガエル、イボガエルの三種類がある。劉海の物語に出てくる「三本足のオレンジヒキガエル」は、カエルの貴族であり、めったにお目にかかれない。
 トノサマガエルは緑の体に金の線が入っており、最もよく見られる。後ろ足が肥えていて柔らかく、酒の肴にいい。イボガエルは草黄色で、体中にニキビのようなぶつぶつがあり、毒液がある。見ただけで三日は吐き気が続く下等動物だ!
 市場の調理食品を打っている露店で、トノサマガエルの足が累々と重なって売っているのをよく見る、いぶして黄色く焦げており、深い香りはするが、あでやかさは全くない。食品市場や魚市場でも、串にさしたカエルの足をよく見かける。客はそれを買い、酒のつまみにするのだろう。
 カエルを捕まえるのは簡単だ。釣り糸に虫を餌としてつければ、すぐ捕まえられる。カエルで食べるのは二本の後ろ足だけだ。肉質は細やかでサクサクしており、じっくり味わえる。いぶして食べるのもいい。まず醤油と料理用の酒に浸し、その後油で揚げて少し焦がし、とろ火でじっくりいぶす。酒のつまみにいい。また、エンドウの若芽と一緒に油で炒めると、ごはんのおかずになる。が、北京の一般の人は、いっぱい捕まえたカエルを醤油で煮込み、小麦粉で作った麺やリョクトウのでんぷんで作った食品とかき混ぜて食べる。まさに地元の特色がある料理だ。

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