多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

タチウオの調理、袁枚

清時代の袁枚という人が「随園食単」という料理書の中でタチウオの調理について書いています。(中国、飲と食のエッセイから)

 タチウオは甘みのある酒で醸してみそ漬けにし、ジギョを蒸すときと同じやり方で蒸すのが、一番おいしい。水を加える必要はない。小骨が多いのがいやだったら、鋭利な刃物で肉を切り取り、はさみで小骨を取ればいい。それを中華ハム(火腿)や鶏のスープでゆっくり煮ると、実に美味だ。南京の人は小骨を嫌がり、タチウオを油でカリカリに揚げる。

 「曲がった背中をまっすぐにすると、その人は死んでしまう」という言葉があるが、筋が通っている。タチウオの背を斜めに切って骨を粉々に切断し、油でカリカリに揚げて調味料を加える。そうすると、食べても「骨」を感じない。これは蕪湖の陶さんのやり方だ。

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