多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

清時代のナマコ調理法、袁枚

「随園食単」から。

 ナマコはそれ自体味がなく、砂や泥を多く含み、生臭いにおいがするので、おいしい料理を作るのはとても難しい。生臭さが強いので、薄味のスープで煮込むのはいけない。

 まず小さなものを選び、水に浸して砂や泥を取り去り、熱い肉のスープに三日漬けて、その後鶏のスープと肉のスープで赤くなるまで煮るのがいい。シイタケやキクラゲを添えるのが適切だ。黒い色なのでナマコに合う。 

 客が来る前の日にじっくり煮ておくと、ナマコは柔らかくてしこしこした状態になる。銭さんのナマコ調理を見たことがある。夏にからし粉と鶏のスープを使って冷たいナマコをあえるものだったが、おいしかった。ナマコを小さく切り、タケノコやシイタケを切ったものに鶏のスープを加えてじっくり煮込むのもいい。蒋さんの家では、湯葉、鶏の腿肉、きのこでナマコを調理するが、これもいい。

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