多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

八宝飯、梁実秋

 宴席の終わりに出る八宝飯というスイーツは、広く歓迎されており、標準以下のものはあまり見ない。実は作り方は簡単で、秘訣はひとつだけ、元手を惜しまないことだ。

 八宝飯の主役はもち米だ。柔らかければ柔らかいほどいいが、蒸して柔らかくするのは容易ではない。それゆえ、事前に煮て八分目まで柔らかくしておくのがポイントだ。

 いわゆる「八宝」は、決まっているわけではない。ハスの実は欠かせない。ハスの実も容易に柔らかくならないので、事前に煮て八分目まで柔らかくしておくのがいい。リュウガンの果肉

も欠かせない。台湾ではリュウガンを多く産し、皮をむいたものも手に入る。

 アメリカの干しブドウは、白のもの赤のも使える。両方使うと、なおいい。

 ギンナン

は、皮をむき、煮て苦みを取る。

 ナツメを使ってもいいが、多すぎてはだめだ。皮と種があるので、食べる時面倒だ。アメリカの乾燥プルーンを数個使ってもいい。

 こしあんは早めに作っておくこと。

 材料が揃ったら、浅めの碗に粘つき防止の油を塗る。ハスの実、リュウガンの果肉などをその碗の底に並べ、軽くもち米を押し込み、こしあんを入れて平らにする。それを蒸籠に入れて長時間蒸す。碗の中のものが十分柔らかくなって膨張し、一体となったら、取り出して、大皿の上に碗を伏せ、中身を出す。そこに薄めた氷砂糖の汁をかける。サクランボをいくつか置くと、見た目がよくなる。

×

非ログインユーザーとして返信する