多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

面果(小麦粉で作ったフルーツ菓子)、舌で味わう中国

 面果とは、小麦粉で作った本物のフルーツそっくりの菓子のことだ。

王志強シェフが数十年の研究の末作り上げた。着色料はすべて天然の素材からだ。柿の色はニンジン汁のカロチンを用い、

リンゴの緑色はホウレンソウ汁の葉緑素を用いている。色の抽出は簡単ではない。下手をすれば、蒸したときに脱色してしまう。
 造形も難しい。低温で蒸しながら形を維持するのは難しい仕事だ。とても高度な技量が要る。

製作者には、高度で総合的な資質が求められる。本物のフルーツそっくりに作り上げるには、観察力と美術の基礎が必要だ。
 そして、味が大切なのは言うまでもない。

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