多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食用粉について、李漁

清時代の文人李漁が粉類について語っています。
   粉の種類はとても多いが、よく使われ、また使うに適しているのは、レンコン粉、

葛粉、

ワラビ粉、

緑豆粉

の四種だ。レンコン粉と葛粉は、鍋を使う必要はなく、熱湯でこねるだけで食べられる。古人は「慌ただしい客はあっても、慌ただしい主人はいない」と言っている。もし慌ただしい主人になりたくなければ、この二つを普段から多めに蓄えておくことだ。飢饉のときにこの二つほど役に立つものはない。船や車で遠くまで行く場合の乾燥食料としても、最高の選択だ。粉の中で、咀嚼に耐えるという点ではワラビ粉が一番で、緑豆粉がその次だ。緑豆粉を咀嚼に耐えるものにしたいのなら、少しワラビ粉を混ぜればいい。口に入れてもすぐには飲み込まないのがいい。咀嚼して味わい、音を立てずに腹に入れるのが上品だ。私は飲食においてはこの点を大切にしている。緑豆粉でスープを作り、ワラビ粉でごはんを作るのは、得難い組み合わせと言える。

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