多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

清潔さについて知っておかなければならないこと、随園食単

 ネギを切った包丁でタケノコを切ってはいけない。コショウをついた臼でオニバスの実の粉をついてはいけない。料理からふきんの匂いがすれば、きっとふきんは清潔ではない。料理からまな板の匂いがすれば、きっとまな板は清潔ではない。孔子も「工、その事を善くせんと欲すれば、必ずまずその器をするどくす」と言っている。優秀なコックならまずきちんと包丁を研ぎ、ふきんを取り換え、まな板を削り、手を洗ってから調理を開始する。

  ましてや煙草の灰、頭上の汗、かまどのハエやアリ、鍋のすすなどが料理を汚してしまえば、どんなに苦労して作った佳品でも、美人の顔についた汚物と同じで、人々は鼻をつまんで避ける。


清時代の料理書の記載です。現代にも通じます。

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