多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

「急ぎ」について知っておかなければならないこと、随園食単(袁枚

   誰かを招待して一席設けるのなら、三日前にはきちんと約束をしておかなければならない。そうしてこそいろいろな用意や食材の購入に十分な時間があてられる。
   突然やってきた客にすぐに食事の用意をしなければならないというのは、長旅を経て旅館に到着したばかりの客がドアの外で待っているのと同じようなものだ。こういうときに急いで料理を作るのは、火を消すのにわざわざ東シナ海まで海水をくみに行くようなもので、間に合うはずがない。
   それゆえ一番いいのは、急ぎのときの料理の作り方を勉強しておくことだ。たとえば鶏の皮の炒め物や千切りの肉の炒め物、むきエビと豆腐の炒め物、もしくはかす漬けの魚やハムを使った料理だ。こういうもので急場をしのぐのである。
  短時間で準備や調理ができて客にもよいものだと思ってもらえるような料理の作り方をマスターしておかねばならない。


なかなか含蓄があります。

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