多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食憲鴻秘、中華風酢の作り方

神酢

 旧暦五月二十一日から、七日間、一日一回米を洗い、それを蒸す。それを陰干しにしてから壺に入れ、カラムシで織った布で口を縛り、日陰の涼しいところに置く。その時壺を地面につけてはならない。旧暦六月六日に、米の飯一碗と水を二碗その壺に入れる。それから七日間毎日一回かき混ぜ、その後煮る。あらかじめ炒った米二百五十グラムを底に敷いた壺に、その

煮たものを入れ、土で壺の口を密封する。


酢の作り方

 十リットルの古いキビを蒸し、そこに麹七百グラムを入れてかき混ぜ、甕に入れる。その甕に二十リットルの水を入れて、清潔な場所に置く。揺らしてはならない。一ヶ月経つと食用として使える。


大麦酢

 十リットルの大麦の実を蒸し、別の十リットルの大麦の実を炒り、それらを陰干しにする。そこに麹四百グラムを入れて攪拌し、甕に入れる。その甕に二十キロの沸騰した湯を注ぎ、カラムシで織った布で覆う。それを毎日太陽に当てるが、甕をしょっちゅう動かして直射日光が当たるようにしなければならない。二十一日経ったら大麦酢ができている。


神仙酢

 旧暦五月五日に作業を開始する。米を炊く鍋の底にこびりついた焦げ飯を削り取って団子状に固め、小さな籠に入れ、吊るす。次の年の五月五日に、それらをついて潰し、ふるいにかけ、水と一緒に壺に入れて密封する。二十一日後に神仙酢ができている。赤い光沢でとてもおいしい。

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