多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食憲鴻秘、中華風みそと醤油の作り方

甘口みその作り方(一)

 一年で一番暑くて湿気の多い日に殻付きの小麦をしっかり洗い、熱湯に入れた後すぐに取り出す。これを何度か繰り返す。その小麦の水を切った後、大きな竹籠に入れ、ハマヨモギで覆う。三日後に取り出して天日干しにする。次の年の旧暦二月に再度天日干しにして、麦の殻を箕を使って取り除き、ひいて粉末にした後ふるいにかけ、甕に入れる。適量の塩と水を加えた後カラムシで織った布で覆い、みそになるまで毎日天日干しにする。甘みのあるみそができる。


甘口みその作り方(二)

 毎年旧暦二月に小麦粉五十キロを蒸して塊にした後、切り分けてこもで包み、それを黄色い色になるまで箱に入れておく。七日後に取り出す。五百グラムにつき二百グラムの塩を湯に入れて溶かした後甕に入れ、そこに黄色くなった小麦粉の塊も入れる。


もち米のみその作り方

 もち米一リットルを通常の方法で酒にする。その酒と酒粕に炒った塩五百グラムと薄味のトウチ(大豆を煮てから発酵させたもの)二百五十グラム、サンショウ百五十グラム、コショウ二十五グラム、ダイウイキョウとウイキョウをそれぞれ百グラム、干したショウガ百グラムを入れる。それらをじっくりかき混ぜた後、ひいて粉にすると、甘くて美味しいみそができる。


醤油の作り方

 黄豆と黒豆をじっくり煮た後、小麦粉を加える。汁も一緒にそれらを槌で叩き、クレープ状にする。そこにヨモギをかぶせ、黄色くなるまで待つ。黄色くなったらひいて粉にする。それを塩水に入れた後天日干しにしてみそにする。甕の中に竹で棚を作り、そのみそを置くと下に醤油が垂れる。そのみそを絹の布で濾過してもいい。

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