多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食憲鴻秘、野菜の調理あれこれ

酢とショウガで白菜を調理

 新鮮な白菜の外側を削ぎ落とし、天日干しにする。それを壺に入れて塩漬けにする。その後、酢と白ごま油で煮る。煮た白菜とショウガのみじん切りを交互に重ねた後、酢をかけて密封する。


野菜調理のコツ

 黒ごま油にサンショウを加え、一回か二回煮た後貯蔵しておくと良い。使用するときは一碗に少量の醤油と酢、白砂糖を混ぜて攪拌する。だいたいの野菜は黒ごま油で和えると美味しいのだが、この油を少量使うと特別に美味だ。

 白菜とアルファルファ、セリは熱湯で湯がいた後、冷水に浸す。それを黒ごま油であえると色鮮やかでサクサクして美味しい。


カラシナとチシャ

 旧暦十月、新鮮なカラシナを細かく切って、熱湯をくぐらせる。その後チシャを切って白ごま油と塩と混ぜ、カラシナと一緒に壺に入れる。三日か五日経つと食べられる。春になっても変質しない。

 チシャは涼の性で、甘みの中に微かな苦みがあり、筋骨を丈夫にして口臭を取り除き、血の巡りをよくして目もよくする。


チャンチン

 チャンチンをきれいに洗い、醤油、菜種油、酢と一緒に鍋で煮る。煮汁と一緒に瓶で貯蔵すれば、いつでも食べられる。

 若くて肥えたチャンチンの芽を薄い塩水で漬けた後、燻製にする。

 世界で唯一中国だけがチャンチンの芽や葉を食べる。漢代にはすでに広まっており「樹上の野菜」と呼ばれていた。栄養豊富なだけではなく薬用価値も高い。通常清明節の前後に萌芽し、早春に大量に市場に出まわる。ビタミンCやカロチンを含み、免疫機能を増強し、肌を滑らかにする。胃によく、下痢に効果がある。

トウガン

 トウガンをでっぺんから下まで十五センチほど切り下ろし、種を包んでいるワタを取り出してきれいにする。豚肉あるいは鶏肉、アヒルの肉あるいは羊肉を料理用の酒、醤油、香料などと混ぜ合わせ、トウガンの中に詰め込む。三本か四本の竹串でトウガンのてっぺんを縫い合わせ、灰の中に置く。トウガンの下部や周囲に米糠を敷き詰める。トウガンの半分くらいが埋まるまでだ。その後かまどから火で熱くなった灰を取り出し、トウガンのてっぺんが埋まるまで周りに置く。二時間そうして温めると香りが漂ってくるが、その時トウガンを取り出して皮を切って取り除き、輪切りにする。とても美味しい。

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