多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食憲鴻秘、粉類で作る菓子

玉露霜

 天花粉(キカラスウリの根から作った粉)二百グラム、葛とキキョウの粉それぞれ五十グラムをひいて粉にし、五百グラムの豆の粉と均等に攪拌する。乾燥したハッカの葉を水でもどし、水分を切ったら、錫製の容器の底に広げ、その上に絹を置いて、さらにその上に粉を置く。またその上に絹を置き、さらにハッカの葉を広げる。蓋をしっかり閉めて密封し、容器の周りに熱い湯を入れて暖める。じっくり加熱したら、容器を取り出して一日か二日さます。そして中の粉を取り出し、四百グラムの白砂糖と混ぜ合わせ、型に入れる。リョウトウの粉とハッカ、ビャクダンの粉を使う方法もある。

 玉露霜は食料にもなるし、薬にもなる。

内府バラ餅

 小麦粉五百グラムとごま油二百グラム、湯で溶かした白砂糖二百グラムを混ぜ合わせ、円盤状に広げる。バラの花で作ったジャムにクルミと松の実、杏仁とハッカ、ウイキョウを加えたものを、それで包む。両面にごまを振りかけて、焼く。

 バラの花は香りも良く、菓子の材料にもいい。毎年旧暦四月にバラの花が咲くと、人々はバラの花を使って餅(へい、小麦粉をこねて焼いた菓子)を作る。


松の実の菓子

 シロップを一時間ほど煮詰め、かき混ぜながら冷めるのを待つ。そこに炒った小麦粉と細かく切った松の実を加え、均等に攪拌した後、バターを塗ったまな板の上にぶちまける。それを棒で伸ばしてから、象の目くらいのサイズに切り分ける。


椒塩餅

 白砂糖一キロ、ごま油二百五十グラム、塩、二十五グラム、サンショウの粉五十グラム、ウイキョウの粉五十グラムにごまを加え、小麦粉と混ぜ合わせる。円盤状に伸ばした小麦粉でそれを包み、棒で薄く伸ばした後、じっくり焼く。

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