食憲鴻秘、麩の調理
あえる
みじん切りにした麩五百グラム、いろいろな木の実のさねを砕いたもの一キロ、タケノコ、ショウガのみじん切り、ごま、サンショウそれぞれ十グラム、シャジン、ウイキョウ粉それぞれ三グラム、塩少量、これらを煮た油であえる。
蒸す
蒸した麩を切り分け、香料、酒、みそと一緒にじっくり煮る。それを取り出して陰干しにし、さらに油で煎る。
油で揚げる
麩を帯状に切って圧して水分を抜き、豚の油で揚げ、次にごま油で揚げる。網杓子で取り出して、サンショウの粉と食塩をふりかけ、まぜる。さくさくとした食感だ。豚の油で揚げないと、さくさく感が出ない。
麩を油で揚げた後、糟油か酒醸にひたすと、おいしさが増す。
いぶす
麩を三センチ四方に切り分け、湯で煮た後、圧して水分を抜き、甘口のみそに一日か二日つけておく。それを取り出して表面のみそをぬぐい、新鮮なエビを煮たスープに一晩浸す。それを小さな炭火でいぶし、またエビのスープに浸し、さらに炭火でいぶす。そうしてエビのスープを使い切ったら、麩を油でさらっと揚げ、それを再度炭火でいぶし、貯蔵する。
エビのスープに、サンショウとウイキョウの粉を加えてもいい。