多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

北京のケツギョ料理、金受申

ケツギョのことを、料理人と魚屋は「桂魚」と呼ぶ。四季いつでも食べられるが、三月が一番脂がのっている。張志和の詩句に「桃花流水鳜鱼(けつぎょ)肥ゆ亅というのがあるが、古今の文人に称賛されている。ケツギョの肉は細やかで、よけいな小骨がない。小骨がない魚の中では一番おいしい。醤油を加えずに蒸すのが一番いい。「イスラム飲食」の中で、「西来順」の「蒸ケツギョ」を取り上げている。薬味をあまり加えずに蒸すのが趣深い。1927年旧暦四月一日に友人に招かれ、ライラック満開の中、日本の清酒を飲みながら醤油を加えずに蒸したケツギョを味わった。閑雅で清らか、今でも深く印象に残っている。ケツギョの調理としては、「酢味のあんかけ」、「醤油煮込み」、「片栗粉をまぶしたあんかけ」などがある。北京で最もよく使われる魚だ。

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