多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

最高の飲み物、白湯(食憲鴻秘)

 朝起きたときに、まず白湯を一杯飲むのはとてもいい。夜眠っているときに「火」の気が人体の上部に溜まり、胸や腸がふさがってしまう。白湯を飲んで、その通りをよくすれば、爽やかで伸びやかな気分になる。塩や砂糖をわずかに入れてもいい。薬を服用する時も、先に白湯を一口か二口飲むといい。

 人にとって、水は酸素の次に重要な物質だ。栄養素の消化、吸収、運搬や代謝であろうと、老廃物の排出であろうと、生理機能及び体温の調節であろうと、水なしではどうにもならない。白湯は無味でありきたり、普段の生活において人が最も口にする飲み物だ。

 漢方の養生学によれば、白湯は中性の物質で、百薬の頂点に位置し、体内の陰、湿、毒を持ち去り、排泄と発汗によって身体内の雑物を体外に出す。早朝の空腹時に温かな白湯を一杯飲むことは、身体に百益があって一害もない。渇きを癒して利尿に役立ち、組織と関節を滑らかにして肌をつややかにする。また、血液を希釈して血の粘りを取り去り、血液循環を促進する。血栓のリスクを低減し、心臓病の「ピーク時間」における血管病の発生を防止する。

×

非ログインユーザーとして返信する