秋冬の漢方養生法、恵好大薬房
秋と冬は人の抵抗力が最も落ちる季節だ。養生の仕方を学んで、病気を減らそう。
1.陰を養うため、多めに水分を取る
乾燥している秋と冬は、毎日皮膚から六百ミリリットルの水分が蒸発するので、補う必要がある。成人は毎日最低1.5リットルの水分補給が必要だが、秋は2リットル取らないと肺や気管の潤いを保てない。一度に多く取るのはダメで、一回コップ一杯か二杯がいい。
2.朝に塩水、晩に蜂蜜湯
白湯だけでは、秋の渇きを癒せない。朝に塩水、晩に蜂蜜湯を飲むのがいい。水分が補給できて老化を防ぎ、秋の渇きによる便秘を防止できる。
塩には熱を清めて毒を解く作用があり、朝起きたあと淡い塩水を一杯飲めば、ほてりを鎮めて腎を益し、大便の通じによく、胃腸の消化を促進する。蜂蜜は渇きを潤して痛みを止め、毒を解く。毎日寝る前に蜂蜜湯を十が二十ミリリットル飲めば、脾と胃がよくなって気血を補い、気持ちを鎮めて煩いを取り除く。
3.フルーツはいいが瓜はダメ
民間に「秋に瓜を食べると腹を壊す」という言い伝えがある。いくつかの瓜類は陰と寒の性があるので、食べすぎると、脾と胃を損なう。
が、それ以外のフルーツは多めに食べてもいい。ナシは肺を潤し、痰を取って咳を鎮めるので、秋に最適だ。リンゴは多くのビタミンとカリウムを含んでいるので、心血管の病のある人に有益だ。下痢も治せる。リュウガンは心を落ち着かせ、血を補うので、夜眠れない老人に向いている。ブドウは疲労を予防し、気を益し、筋肉と骨によく、胃を健やかにして利尿を促す。気管粘膜の潤いを保つため、ビタミンAを補う必要がある。一番いいのはウイキョウとニンジン、キャベツだ。あと、クルミの実とヒマワリの種はビタミンEが多いので、身体にいい。
4.心の調節に注意を
秋にうつ状態になる主な原因は、日光の照射が減ることだ。人体の生物時計が日照時間の減少に対応できないのだ。そうして生理リズムが乱れ、ホルモン分泌の調子がおかしくなって、情緒の具合が悪くなる。自ら罪悪感に悩み、自閉的になり、疲れやすくなって注意が散漫になり、憂鬱状態になる。
太陽を浴びることが、季節性の抑鬱を防ぐいい方法だ。季節の変わり目に情緒が低落し、仕事の能率が落ちたりするが、日光浴が効果的だ。