多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

年糕(中国の正月用のもち)の話、中国のサイト

1.北京の年糕

 北京の年糕は宮廷用の食品の伝統を引き継いでいる。種類も多く、献上品として作られたものもかなりもある。多種多様で、冷たいまま食べるものもあれば、餡の入ったものもあり、ナツメやクルミなどの果物を加えたものは枚挙にいとまがない。豆やギンナンを使ったものもある。大きくて量がたっぷりあり、米の香りが十分にするのが特徴だ。


2.福州の年糕

 福州の年糕は、もち米の粉と普通の米の粉に砂糖(白砂糖も赤砂糖もある。好みに応じてピーナッツやナツメ、アズキなどを加えてもいい)を加えてこねたものを年糕用の葉の上に置いてじっくり蒸して作る。甘くておいしく、食べたあとも余韻が尽きない。


3.広東の年糕

 広東の年糕は、一般的にもち米の粉と普通の米の粉、ピーナッツ油と瓜類のさね、竹の葉などを材料として作る。金と赤が溶け合ったような色で、柔らかく滑らかで甘く、とても美味しい。


4.海南の年糕

 海南の年糕は、表面がつややかで、茶色で細やか、柔らかくて美味しい。当地の風習では、毎年旧暦十二月になると各家庭で新年を祝うための年糕を作り、贈り物にもする。主要な材料は、もち米と砂糖、ごまとナツメ、水だ。海南の年糕の食べ方は多様で、あぶってもいいし、焼いてスープにしてもいい。薄切りにして油で揚げてもいい。


5.蘇州の年糕

 蘇州の年糕は、蘇州市観前街の「稲香村茶食店」製作のものが一番いい。豚油年糕と红,白糖年糕に分けられる。紅、白糖年糕は鮮やかな色彩で、もちもちとして甘く、蒸せばしなやか、水煮をすればさっぱり、油で煎ればパリッと美味しい。長期間カビが生えない。豚油年糕は、バラ、モクセイ、ナツメの粉、ハッカの四種類だ。その特徴は、色彩が鮮明で美しく、みずみずしくてもちもちしていて、いくら食べても飽きないことだ。薄切りにしたものを卵白につけ、熱くした油でさっと揚げて食べると美味しい。


6.雲南の年糕

 雲南の年糕には、紅年糕(赤砂糖とバラ砂糖で作ったもの)と白年糕(白砂糖と中華ハム、ごまとピーナッツで作ったもの)の二種類がある。味もそれぞれ違う。紅年糕は甘くて柔らかい。白年糕は甘みと塩味がまじりあい、そこにピーナッツの味が加わるので、実に美味だ。しっかりと包装した雲南の年糕はかなりの長期間保存でき、携帯に便利だ。

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