多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

雲南の竹筒ちまき(天天好鮮聞)

 雲南文山州の少数民族は、竹筒に水やもち米を入れ、バショウの葉で蓋をし、湯で煮てちまきを作る。

 古代からあったもので、山に猟に行った人が、鍋や碗がないので、竹の筒でご飯を炊いたのが始まりだ。

今では、竹筒を使うと美味しくきれいに炊けるので、祝祭日に作るようになった。

 紀元前340年、愛国の詩人屈原が、亡国の悲しみに直面し、五月五日に大きな岩を抱いて川に身投げした。魚やエビが彼の体を食べてしまわないように、人々は竹の筒にコメを入れて川に投げ込んだ。屈原に対する尊敬の念を表現するため、毎年五月五日になると、竹の筒にコメを入れて川に投げ込み儀式を行う習慣ができた。それが竹筒ちまきの始まりだ。

 竹筒ちまきを作るには、生育一年くらいの若い竹を使う。水分が多くて熱に耐え、中のコメも美味しく炊けるからだ。長さは二十五センチ以内で、直径六センチくらいがいい。小さな穴を開けておく。湯で煮るときに、その穴はリンゴなどで塞いでおく。 

 きちんと洗って、十二時間水に浸したもち米を使う。他に、好みに応じて、腸詰や塩漬け肉、漬物、バナナ、リンゴ、ナツメなどを細かく刻んでもち米に混ぜ、竹の筒に詰める。

 食べる時は、筒から出すか、筒を割る。

×

非ログインユーザーとして返信する