多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

江南の春筍フルコース、腾讯


 「筍は竹胎なり」。中国人が筍を食べてきた歴史はとても長く、詩経の時代にまで遡る。数千年の長さだ。

 春の雷が鳴るたびに、春筍は成長する。

1.春筍の油煮込み

鮮やかな色彩で、口に入れると爽やかで柔らかく、塩味の中に甘みがある。ひとつ食べるとまた食べたくなる。

2.塩漬け肉と筍のスープ

塩辛い味で、スープは白くて濃い。肉はさくさくしていて、筍は柔らかくて香りもいい。

3.野菜の漬物と筍

冬の間に漬けておいた野菜を春筍と組み合わせると、とても美味しい。塩辛くて濃厚な味。漬物の発酵の味と春筍の爽やかさが組み合わさり、食べ飽きない。

4.塩漬け肉と筍の炒め物

5.醤油と筍

醤油の鮮に筍の鮮が組み合わさって、独特の味が生まれる。

6.青餃

筍を餡に使う。筍、マコモ、タカナ、豚肉などを組み合わせて餡にする。独特の風味だ。

文人と筍

 江南の人は古から筍を愛し、「山珍」、「菜食第一」と称賛してきた。様々な文人が褒め称えている。

 最も有名なのは蘇東坡で、「肉を食べなくてもいいが、筍が食べられないのはダメだ。竹がないと俗になり、肉がないと痩せる。俗にもならず痩せないようにしようと思えば、筍と肉を一緒に煮込めばいい」と書いている。

 宋代の飲食書「山家清供」の中で、作者の林洪は「傍林鮮」という筍料理を記載している。竹林に茂った筍を採り、傍の土を掘って作ったかまどで煮て食べるというものだ。水は山泉のもの、薪は竹の葉だ。採ったその場で食べる。天の時、地の利、人の和が皆揃っており、憧れを禁じ得ない。

 梁実秋も春筍について書いている。「春筍は柔らかいだけではなく、見た目も美しい。細くて長く、清らかで白い光沢があり、きずが全くない。春の雨の後筍が生えるが、実に繊細だ。古人は女性の指の美しさを春筍に例えてきた」

春筍のポイント

1.まず筍の皮を見る。黄色っぽいのが柔らかくていい。

2.筍そのものは、白いものが柔らかくてさくさくしている。黄色はその次で、緑のものは劣る。

3.筍の節は密になっているものが細やかで柔らかい。

4.根に近い部分が大きく、先が小さいものが柔らかくて美味しい。

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