多田敏宏:中国の食と病と文学のブログ

中国の食と病について文学の点から見てみたいです。

食憲鴻秘、粉の章

うるち米の粉

 うるち米を粉にひいたものを主要原料として蒸しパンが作れる。

もち米の粉

 ひいて粉にし、ふるいでさらに細かな粉を手に入れる。これを主原料として、餅(「もち」ではなく、クレープ状の食べ物)が作れるし、揚げ物やスープにしてもいい。

レンコンの粉

 一定の時間置いておいたレンコンを切って、水に浸す。甕の上部に石臼を置き、そのレンコンをひきつづけると、甕に汁がたまる。その汁を絹の袋に入れて水分を漉し出し、天日干しにする。十キロのレンコンから、五百グラムの粉が取れる。レンコンの節の部分の粉は、血の病によく効く。

ヒヨコマメの粉

 収穫したばかりのヒヨコマメを天日干しにして、殻を取り除き、ひいて粉にする。パンケーキを作るのにとてもいい。粥を煮るときにも使える。(訳者注:ヒヨコマメは栄養価が高く、多種類の植物性タンパク質やアミノ酸、ビタミンや繊維、カルシウムや鉄分を含む)

クリの粉

 山栗の実を切ったものを天日干しにした後、ひいて粉にする。パンケーキも作れるし、粥にも使える。(訳者注:李時珍「本草綱目」によれば、山栗は「温」の性で、足腰に力が入らない時や鼻血が止まらない時、刀や斧による傷に効果がある。栄養が豊富で老人にも子供にも愛されており、詩にもよく詠まれる)

ヒシの実の粉

 ヒシの実の皮をむき、つき砕いて雑物を取り除き、粉末にする。(訳者注:ヒシの実は蒸してもいいし、粥に入れてもいい。タンパク質と不飽和脂肪酸が豊富で、多種類のビタミンと微量元素を含む。胃によく、渇きを止めて皮膚に潤いを持たせ、熱気を消し、不眠に効果がある)

ヤマイモの粉

 とれたてのヤマイモは、つき砕いて使用する。乾燥したヤマイモは、ひいて粉にして使用する。かたまり状の菓子にしてもいいし、粥に使ってもいいし、肉料理に用いてもいい。(訳者注:ヤマイモは、でんぷんとタンパク質、コリンを豊富に含み、肺や腎臓にいい)

ワラビの粉

 ワラビの粉て餅(クレープ状の食べ物)を作ると、とてもおいしい。市場でも売れるくらいだ。(訳者注:ワラビは民間の常用薬の一つで、熱を冷まして気持ちを落ち着ける作用があり、腹痛や不眠、高血圧に効果がある)

ラーメンを煮る時の注意事項

 ラーメンを煮るときは、麺を直接冷たい水に入れてはならない。湯を沸かしてから入れるのが正しい。直接冷水につけると、麺が変質してしまう。

×

非ログインユーザーとして返信する